2017年04月05日

コメディの必須条件


映画のレビューを書いてきたので、
ここでまた自分の創作についての考えを
書きたいと思います。

皆さんはコメディの必須条件は何だと思いますか?


私は…

登場人物の誰かは一途で無くてはならない!

と思っています。

稀代のコメディアンと言えば、チャップリンが有名ですが、
本人はいたって真面目に一所懸命に取り組んでいます。




おバカコメディ、
There's Something About Mary(邦題「メリ−に首ったけ」)



複数の男性が、可愛くて性格も良いメリー(キャメロン・ディアス)に
夢中になってしまうお話で、下ネタだらけでバカバカしいお下品な
ラブコメなんです。
これを書いた脚本家は
「何故こんなストーリーが上手くいったのか?」と質問された時に
「主人公が探偵を雇って、現在のメリーを調べてもらった時に、
メリーは今太って醜くなってると聞いても、それでも会いたい、と
言った。彼は本当にメリーを好きだから。彼の愛は本物なんだ。
だから上手くいったのさ」と答えています。

前回紹介した映画も、ネタバレになるので書けないのですが、
主人公がボブを思うシーンがいくつもあります。

その真剣さと失敗をやらかしてしまうギャップが
笑いを生むのかもしれません。

posted by yuki at 16:57| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月04日

A street cat named Bob〜猫は救世主


ご要望が多かった映画のレビューです♪


A street cat named Bob(2016年 イギリス)
もちろんタイトルはテネシー・ウィリアムの戯曲
「A street car named desire(欲望と言う名の電車)」をもじったものです。


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あらすじ〜

ジャンキーでホームレスのジェームスは、路上で歌うことで日銭を稼ぎ、
その日暮らしの生活をしていました。ある日昏睡状態のところを病院に
運び込まれます。彼の健康を案じたドクターは、薬を抜く治療プログラムに
参加することを条件に、住居を見つけてきてくれました。

久しぶりのお風呂に喜んでいたジェームスですが、何やらおかしな物音がしたので
身構えると、そこにはコーンフレークスをあさる野良猫の姿が・・・。

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感想

とにかく猫のボブが可愛いです♪猫を飼ってる人、猫が好きな人には
「あるある〜」がいっぱいでしょう。ストーリー自体は、主人公の
エピソード、周囲との人間関係、薬物を止める決意、家族との対立、
ストリート・ミュージシャンとして人気が出る過程など、どれも
掘り下げが浅いために、予定調和で意外性はありません。
よくありがちなサクセス物語になっている面は否めないのですが、
無理やりドラマを作って盛り上げてないところが、イギリス映画の
良いところだと思います。
ある一つの出会いが人生を大きく変えた、という経験は誰しも持っている
のではないでしょうか。ボブとの出会いによって、人生のドン底だった
ジェームスが前向きに変わっていく姿は観客に「人間はいつでも変われる
んだよ」というポジティブなメッセージを伝えてくれます。

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ボブと彼の固い絆が、一貫してストーリーに散りばめられて、私は最後まで
退屈せずに楽しめました。猫に弱い人、難しいことは考えずに映画を観たい人、
ハッピーな気分になりたい人、大団円が好きな人にはおススメします。
UKさんなら、きっとほっこり出来るでしょう。


これは実話で、ジェームスもボブも実在しているのです‼
ジェームスが自分の体験を書いて出版したところ、瞬く間にベストセラーになり
映画化されたというわけです。映画の中でボブを演じているのは彼自身です!
「この猫、演技上手いな〜」と思っていたら、本人(猫)だったのですね。

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ボブとハイタッチする著者
ロッカーは猫を飼おう♪

posted by yuki at 15:37| Comment(4) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月03日

LA TETE HAUTE〜犯罪者の更生物語の非現実さ


shuさんが気になると言っていた映画「LA TETE HAUTE」
(邦題『太陽のめざめ』)についての感想です。

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あらすじ〜

家庭裁判所の判事フローランスは育児放棄された6歳のマロニーを
一旦保護しますが、その子はまた母親の元に戻ることになりました。
10年後、16歳になったマロニーと再会するのですが、彼は学校も行かず
窃盗を繰り返し、手が付けられないほどの悪党になっていたのでした…。

感想

テーマは、親の育て方が悪くて、非行に走ってしまった未成年に
社会は更生の機会を与えるべきか否か、なんだと思うのですが、
このマロニーという少年がとんでもなく野蛮で、感情的になってすぐキレる、
人に暴力を振るう、仕事を見つけてもらってもすぐ辞める、と救いようのない
悪ガキなんです。きっとこれはリアルなフランスの少年の姿なんでしょう。

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なので観てるこっちも「ここまでして、クズに再チャンスを与えなくては
ならない?」と映画の中の登場人物と同じ問題意識を持つわけです。
バカ親の子育てのツケを、何故社会が払わなくてはならないのか、しかし
誰も彼を助けなければ、負の連鎖が続いてしまう、というジレンマ。
マロニーの教育係になったヤンの必死の努力にも関わらず、裏切ったマロニーに
フローランスは矯正施設送りを命じます。自助努力が出来ない人間に
温情をかけるのは、真の優しさでは無いのです。マロニーがいくら母親に
ネグレクトされてきて、心が傷ついてきたとしても、彼の暴力行為の
免罪符にはなりません。自分を支えてくれる周囲の大人たちに、敵意を
向けるのは間違っているのです。甘えんなゴラア!
ネタバレになるのでこれ以上は控えますが、ラストではカタルシスを
感じませんでした。あれでマロニーの将来に希望を持つのは無理でしょう…。
共感するのは難しかった、佳作レベルの映画でした。

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若い頃は超絶に可愛かったカトリーヌ・ドヌーヴ↓が貫禄あるおばさんに
なっていました…。

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posted by yuki at 20:50| Comment(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする